2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「生きる」

何度読み直しても、泣いてしまいそうになる。 こんな、奇跡のように美しい出来事が日常にあふれ返っているんだから。雨上がりの夜、傘を杖のように持って歩きながら、大学通りの横断歩道を渡ったところで先輩が、小さなアマガエルがぴょんぴょん跳ねるのを見…

手を差し伸べたい気持ち

電車の中で椅子席は全部座っている人がいて、ぽつりぽつり立っている人がいる程度の電車で、扉の近くに立っていた180cmを超える長身の男性が、ある瞬間にそのまままっすぐ、バタンと倒れてしまった。周囲にためらう空気はあったものの、反射的に私はその方に…

心の温かいほうへ

大好きな先輩のこと 大学院の先輩に、大好きで大好きで、ずっとお手本にして生きていきたい女性がいる。大学院では同じゼミで環境経済学を専攻していたのだけれど、勉強でもとてもお世話になったし、それ以外でも大いに影響を受けたと思う。先輩が好きだとい…

光のあたらないかけがえのないもの

小川洋子さんの眼差し 小川洋子さんの小説が大好きで仕方がないのは、光があたらないものや、言葉をもたないものの、殆ど消えてしまいそうな微弱な息遣いを聞き逃さずに、温かい眼差をもって優しく掬いあげようとするような慈愛を感じるからなのだと思う。『…